2009/01/06

ガザ:麻生首相に手紙を送りました/現地からの報告

首相官邸のファックスが開通した(FAX:03-3581-3883)ようです。手書きで短い手紙を送ってみました。みなさんもいかがですか?
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お忙しい中ファックスでごめんなさい。
今、ガザで起きていることはあまりにも残酷です。
モスクや学校や病院や救急車まで攻撃され、死者はもう500人を越えています。

この狭い土地に住む140万の人々に逃げ場はありません。国境はイスラエル軍に封鎖されています。外国人や報道機関も入れません。人口密度が約4000人弱/kmと世界一高いところに爆弾が降り注いでいます。クラスター爆弾や劣化ウラン弾も使われているとのことです。これでは皆殺しです。

どうか停戦を呼びかけ、日本政府としてできる限りのことをしてください。医薬品や医師、食糧と水を緊急援助してください。一刻も早く動いていのちを救ってください。お願いします。

  千葉県鴨川市 きくちゆみ
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その他、政治リーダー、大使館の連絡先も再掲しますね。小さくても、効果はすぐに出なくても、今できることをやりませんか。

麻生太郎首相[首相官邸](FAX)03-3581-3883
   [国会事務所]  (FAX)03-3501-7528
首相官邸「ご意見募集」 http://www.kantei.go.jp/jp/forms/goiken.html
中曽根弘文外相           (FAX)03-3592-2424
小沢一郎(民主党代表)       (FAX)03-3503-0096
鉢呂吉雄(民主党ネクスト外相)   (FAX)03-3593-7272
犬塚直史(民主党ネクスト外務副大臣)(FAX)03-5512-2318
志位和夫(共産党委員長)      (FAX)03-3508-3735
福島瑞穂(社民党党首)       (FAX)03-3500-4640
田中康夫(新党日本代表)      (FAX)03-5512-2416
太田昭宏(公明党代表)       (FAX)03-3592-1019
綿貫民輔(国民新党代表)      (FAX)03-3504-2569
 
イスラエル大使館 [広報室/文化部](FAX)03-3264-0792
(駐日イスラエル特命全権大使 ニシム・ベンシトリット)
アメリカ大使館 (FAX)03-3505-1862
(J・トーマス・シーファー駐日米国大使)

あと、今朝8時半からフジテレビの「とくダネ」でガザのアムジャットさんのインタビューが放送されます。ご覧になって「続報を報道して」と声を届けましょう。1月10日にはNGOが緊急イベントを準備していますので注視を!

ガザにはイスラエル政府の退去命令を固辞し、残っている国際連帯運動(ISM)のメンバーがいます。「ガザでは、安全な場所などどこにもない。この人たちをどうして残して行けますか? 生きるなら彼らとともに生きます。それができないなら、彼らと死をともにします」と残っているメンバーの1人ナタリーさんは言っています。

以下は、もう1人のISMメンバーのエヴァ・バートレットさんのレポート(翻訳:山田和子さん)です。
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1999年のNATO軍によるユーゴ空爆の際には、停戦監視にあたっていたOSCE(全欧安保協力機構)の検証団はコソボ現地から撤退してしまいました。今回のガザ侵略=「21世紀のゲルニカ」において、現地に監視者として留まっている外国人の存在はかけがえのないものです。その声に応える責任が私たちにはあると思います。

…………………………転送・転載歓迎/重複失礼………………………

連中はもうどんなことをしてもいいと思っている

エヴァ・バートレット
エレクトロニック・インティファーダ/Live from Palestine
2009年1月3日

直前のF-16の爆撃で煙と土埃がもうもうと舞い上がる中、必死に避難する一家がいる。ジャバリヤのパレスチナ赤新月社(Palestine Red Crescent Society:PRCS)の救急車受付には、恐怖におののきながら家から避難する住民たちからの電話が殺到している。新しい年。新たなナクバ(大災厄)。でも、この光景は目新しいものではない。イスラエルは今またガザを爆撃し、世界はその横で、ガザをぐるりと囲んでいる電流の通ったフェンスや西岸地区を分断しゲットー化している壁とは無縁の、安全なフェンスの上にのんびりと座っている。のんびりと座って、これまでの長期にわたる封鎖でほとんど死にかけていたガザの人たちをイスラエルが次々と虐殺していくのを正当だと言っている。

今夜は救急車4台に同伴。昨夜は2台だった。救急車は、できたての瓦礫の山を巧みによけながら、縫うように、人為的に作り出されたゴーストタウンの中、明りのいっさい消えた道路(ガザ中の道が同じような状態だ)を
走っていく。

こんなことはどう考えたってありえない、信じられない。皆殺しではないか。「連中はもうどんなことをしてもいいと思っている。気が狂いかけているんだ」と救急スタッフは言う。

家の残骸、モスク、学校、店の残骸。パニック状態で、死ぬのだけは免れようと避難する住民たちの姿がそこここに見える。前夜、またも多くの家が爆撃を受けて、今朝から、さらに大勢の人が避難を始めた。私も多くの残骸をまのあたりにした。今朝、イスラエル軍が撒いたビラに、集団的懲罰として北部一帯を爆撃すると書いてあり、住民たちはそれを信じた。

今、ジャバリヤの複数のPRCSステーションにはどこにも明りはついていない。つい先ほど停電してしまったのだ。寒さと闇の中、戸外の爆裂音はいっそう大きく響きわたる。

砲撃で立ち昇る刺激性の煙が空気を汚していく。戦闘機と戦車とブルドーザーと戦艦で完全に包囲されているという感覚がどんどん強まっていく。

ガザ攻撃の最新ニュースが流れる。ガザ市のパレスチナ・モスクの近くの孤児院が爆撃された。次はパレスチナ・モスクだと皆が口をそろえて言う。すでに少なくとも10のモスクが破壊されている。今日のイブラヒーム・アル・マカドマ・モスクの爆撃で死んだ人は11人、怪我をした人は50人。死者も負傷者も果てしなく増えていく。

北西部からの、そして、この救急ステーションから遠く離れた東部からの救助を求める電話は、返事ができないままにやり過ごさなければならない。救急スタッフはICRC(赤十字国際委員会)経由でイスラエル相手に調整をしなければならない。なんと痛烈な皮肉だろう。占領者はガザから出る許可を与えず、占領者は侵攻し、その侵攻者は次々に人を殺し、重傷を負わせ、そして、あろうことか、自分たちが殺し、怪我を負わせた人たちを救急車が搬送する許可を与える権限まで持っているのだ。

信じられないという思いが続いている。重い爆発音とアパッチヘリのプロペラ音も、夜の闇に撃ち込まれる銃撃のスタッカートも、結末のわからないまま、どことも知れない標的を直撃したミサイルの炸裂音も、何もかもが、ただひたすら信じられない。

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エヴァ・バートレットはカナダ人の人道活動家、フリーランサー。2007年、西岸地区の各地に8カ月、カイロとラファ・クロッシングに4カ月滞在。2008年11月に第3次フリー・ガザ運動の船でガザに到着したのち、現地にとどまり、国際連帯運動(ISM)の一員として活動を続けている。現在、ISMメンバーは、救急車同伴活動を実施し、イスラエルのガザ空爆・地上侵攻の目撃証言を現地から発信している。

翻訳:山田和子

"They know no limits now"
Eva Bartlett writing from the occupied Gaza Strip, Live from Palestine, 3 January 2009

原文:http://electronicintifada.net/v2/article10106.shtml

エレクトロニック・インティファーダ:
http://electronicintifada.net/new.shtml

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