2012/03/16

「瓦礫で防波堤」への懸念/除染は移染。汚染水は海へ

上杉隆さんの【原発崩壊】“除染”の真実…成功することはない、は同感です。
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20120316/dms1203160848005-n1.htm

除染とは移染(つまり汚染を水で流して移動させるだけ)であって、放射性物質は半減期の10倍以上の月日が経たないとなくなりません(っていうか、半減期を過ぎる度に半分になるだけなので、限りなくゼロに近くはなっていくものの、実は永遠になくならないが)。除染作業で水で流された放射性物質はどこにいくのでしょうか?タンクに貯めているのもありますが、すべては貯めていないので、溝から川へ、川から海へと流れて、最終的には海洋生態系の中で食物連鎖で上位に海洋生物に濃縮されて、私たちの食卓に上ることになるのではないでしょうか。

青山貞一さんが、放射能汚染(と内部被曝)を一番注意しなくてはいけないのは、魚介類と警告していますが、全く同感です。

http://www.youtube.com/watch?v=ALvIdgc824Q

私は1990年から「クリーンアップ・キャンペーン」を呼びかけ、海岸のゴミをデータを取りながら拾うという活動をしていたのですが、そのときいつも言っていたことは「拾えるゴミはまだいいよね。水に溶けて拾えない化学物質や放射性物質はもっとコワい」でした。

原発からは平常運転中でもごく微量の放射能は漏れていますが、今回は圧力容器も格納容器も建屋も壊れて爆発し、放射性物質が飛散してしまったので、大変です。しかも今もまだ漏れ続けているし・・・。

さて、昨日とおととい、「瓦礫で防波堤を作ろう!」というブログを書いたら、広島の増田ちよこさんから懸念が寄せられましたので、紹介させていただきます。
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気になることがあり、仲間に意見を聞きました。宮脇昭博士は善意で提唱されている ことを理解できます。
津波だけでしたら良い方法になると思われますが、放射能が福島原発から流れ出ている状況で瓦礫の放射能汚染が心配されます。
今回は、「瓦礫の防波堤森」は適さないと私も含め4人がそう結論しました。
理由を下記に記します。
それに同意されましたら、宮脇昭博士の提唱を広げないようにされることをお願いしたいと思っています。

乳児、子供たち、私たちの被曝をともに拒否しましょう!
よろしくお願い致します。

その理由
①瓦礫のなかから毒(放射能も入っている?何を意味するか?)、を分離する方法、その結果の安全基準が明確でない。
放射性廃棄物が含まれて地中に埋められる
可能性が高く、放射能が地下水等に漏れ出ることが考えられ、その事は私達を被曝させることにつながる。

②紛らわしいですが下記の把握必要。
東日本大震災前は、IAEAの国際的な基準に基づき、放射性セシウム濃度が1kgあたり100ベクレルを超える場合は、特別な管理下に置かれ、低レベル放射性廃棄物処分場に封じ込められてきていた。
(クリアランス制度)

東日本大震災後、当初、福島県内限定の基準として出された8,000ベクレル(従来の基準の80倍)を、環境省の省令によって
その十分な説明も根拠の明示もないまま、広域処理の基準に転用された。

したがって、現在、原子力発電所の事業所内から出た廃棄物は、100ベクレルを超えれば、低レベル放射性廃棄物処分場で厳格に管理されているのに、事業所の外では、8000ベクレルまで、東京都をはじめとする東日本では埋立処分されている。

結論
●放射性物質は、封じ込め、拡散させないが原則です。
震災瓦礫は低レベル放射線廃棄物が含まれているとみなすほうが私達の安全を保てる。 (1kgあたり100ベクレル以下は一般瓦礫と同じ方法で処理できる)

●政府(環境省)が放射能を拡散させる
瓦礫広域処理と除染作業に国民の理解を得るために30億円の予算をあてて広報事業を行い始めている事実を重く受け止めよう。

●乳児、子供たち、私たちを被爆させようとする政府の政策(放射性廃棄物の拡散処理も)にNOを言いましょう。
それは長い目で政府を助けることになります。


以上です。
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確かに放射性物質はなるべく動かさず封じ込めるのが良いです。今の瓦礫を全国へ、というのは、放射性物質を拡散させるので、全然ダメ。「瓦礫で防波堤」は、それよりはずっとましかと思ったけれど、もう少し調査して、またご報告します。


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1 件のコメント:

るなどん さんのコメント...

今回のがれき処理の問題、いろんな思いでさまざまな意見が上がっています。もっともだと思います。
少しフォローさせて貰えれば、がれき処理には、二つ大きな問題があると考えています。

まず放射能汚染。汚染されたがれきは、移動も埋め立ても出来ません。現地で、いかに汚染が拡がらないように、知恵と人(マンパワー)とお金をかけるか考え実行すべきです。

もう一つ、汚染されてない、いわゆる一般がれきは、拡散処理がいいのか?という問題。
仮に放射能汚染されていなくとも、石綿(アスベスト)やその他のケミカル有害物質の問題も隠されています。当然こういう有害物質も拡散されてはいけません。
それを取り除いたがれきは、良しとするか? 今度は、そのがれき処理に絡む利権問題が浮かび上がります。除染問題とも重なりますが、こういった処理に絡む利権、それは結局利権である限り利益が一部の力(権力)のある所へ流れてしまい、不正の温床となります。

そういった事を踏まえ、僕は、汚染されてない がれき処理の考えとして、宮脇博士の提言を紹介させてもらいました。

結局、各地の皆さんが不安から、さまざまな抵抗提案を出されているのだと思います。
つまりは、中央・政府がきちんと情報公開せず、感情に訴えたり、誤解を招く対応しかしてない所から、完全に信頼出来ていないからでしょう? それが一番問題だと思います。
出来ることなら、たくさん助けてあげたいけど、出来ない。そんな悔しさに包まれています。
<(_ _)>